奇妙な行動④ 「あんたって罪なやつ」

これは、奇妙な行動と言っては、たいたいにとても失礼になるのかもしれませんが、生まれた時から、今の今まで、食にまつわるエピソードは後を絶ちません。
挙げたら切りがないし、今、覚えていることがすべてでもありませんが、印象的だった事件??出来事を紹介したいと思います。
まず、たいたいは母乳時代から、すごい食欲旺盛でした。母乳は私の体からすべて吸い取られ、それでもたりなくミルクを飲むのですが、これもおかわり!おかわり!!でまず、記憶の限りでは与えたミルクを残したことはありません。多分この記憶は間違っていないと確信します。
保育園時代は給食でしたが、保育園は、たいがいひとりひとりに合わせて、量を調節しているらしいのですが、たいたいはいつも大盛り+おかわり+残した子の分までもらうといったことは日常茶飯事。だからといって、別にお変わり代を請求されることはないので、かなり得をしている子です。
たくさん食べること自体はいいのですが、なにしろ本能のままの行動のたいたいですから、それが社会的迷惑になることは多々ありでした。
買い物にいくと、ならべてある果物、パンなんでも手にとってあっという間に口の中なので、必ず片手ではたいたいをしっかりつかみ、残った手でかごへ品物をいれなければなりません。レジの時はどうしても、財布からお金を出すという両手をつかう瞬間がさけられないので、必死です。なぜなら、スーパーやコンビニのレジの前には必ず、ガムやらチョコレートが置いてあるからです。私としては本当にやめてほしいです。何度、お会計をしているすきに、メントスをかじられたことか。そして、なぜかいつも、メントスなのです。いつかは、あのちいさな口の中によくもというくらいに、口の中からメントスが20個くらい詰まっていたこともありました。
また、こんなこともありました。

もうかなり前のことになりますが、多分たいたい小学低学年のことだったと思う。特別支援学校ではよく、近隣の小学校や保育園児との交流会というものがあって、お弁当をもって、いろいろ遊んだりする。よくかわいらしいお手紙なんかもらってきていた。ある、保育園との交流会でたいたいは、(どうやって、またもや先生の目を盗んだのか不思議だが)なんと!保育園児のお弁当を食べてしまったらしい。(いつ!どうやって!)しかも、いちばんかわいらしいリックサックを選んで。。(多分、一番おいしそうなお弁当が入っている直感が働いたのでしょう)多分、その後もそしらぬ顔で自分のお弁当も平気でたいらげたことだろう。
たいたいの食べ物に関するエピソードは数えきれないが、これは知らなかった!!その子のお母さんはさぞかし、わが子のためにかわいらしいお弁当を朝早くからこしらえたのだろうに。さあ、お昼!リックを開けたら自分の弁当が空になっていたらどれだけ悲しいか。本当に申し訳ありません。。(今更ですが)
このエピソードは最近ちょっとしたことから知ったので、申し訳ないのですが聞いた瞬間、笑いしかでませんでした。まあ、給食でひとのものに手をだすことは多々あったようですが、それよりはるかに罪が重いですよね。しかし、保育園時代からひとより山盛りもらい、他人の分まで食べてしまい、それ以外にも人の何倍も手がかかるのに、同じ料金ですみませ〜ん。
そうそう、プリン事件も忘れてはいません。
小学校4年生ころだったでしょうか。またまた、教室から脱走し(得意な)、高等部(特別支援学校は小学部から高等部まであって校舎が一緒)の教室に
侵入し、冷蔵庫にあった給食の残りの期限切れのプリンを食べてしまったことがあった。先生から何度も電話があり、しかも「お母さん、ひとつじゃないんです。4つです。お腹は大丈夫でしたか?」なんでも口にいれてしまうたいたいだから、お腹の免疫はできているからそんなことはちっとも心配ではなかったけど、なぜ、教室にそんなものがあるのかのほうが私としては不思議でした。もちろん、その後、お腹をこわすことなく夕食もばっちり食べたのはいうまでもありませんが。たくましいねえ。しっかし、スプーンもなにもなく、どうやって食べたのかしら。その光景を想像するだけでも30分は笑えます。

疑問!!なぜ、そんなとこにいおしいものがあるってわかったのか?そういうことに関しては天才的ともいえるのですが、これが将来何かに役立つだろうか??

家の中被害では、冷蔵庫をすぐあさって、いろいろなものをかじられるくらいなら、序の口。冷蔵庫にガムテープやロープを張ったり、いろいろ対策を練ってはみたが、どれも上手くはいかず、結局手の届くところに食べ物とわかるものをいれないようにしていた。しかし、油断して、ふりかけやゴマが入っていて、気が付いたら部屋中ゴマ絨毯になっていたこともあった。だから、結局は、どこにいても行動を把握しているしかなかった。家のなかでは、家族がなんとか対策を講じればよいことだが、問題は外でである。何度もやられているので、とにかく店という店のなかでは絶対に手を離さない。でも、つい、最近もフードコートでやられてしまった。小さい子がたべているソフトクリームを手でぐしゃっと。また、ミスタードーナツで会計中のお兄さんのドーナツをはたまた、グニュっと。サングラスかけ、かなりこわそうなお兄さんだったので、もちろん弁償はするつもりで、いそいで謝ったら、見かけによらず「いいですよ」ととても優しそうな顔してくれた。あ〜よかった。世の中いい人ばかりで。いまどきの若者もすてたもんじゃないと、このときとばかり感じるママであった。しかし、まだまだ油断もすきもないたいたいである。ママはもうすこししっかりしなければ。と反省する日々である。
ところで、この奇妙な行動は自閉症の特性というより、たいたいの個性といったほうがよいのだろうか・・