不二学園(預けるということは、決してうしろめたいことではないと思うけど)

突然の夫の死をきっかけに、たいたいはわずか12歳で親元を離れ生活することになりました。
日中は、学校。放課後もレスパイト。平日は帰ってご飯食べて、お風呂に入って寝るだけ。
といっても、毎日顔が見えないということは、かなり違う生活。
始めのころは、自分で決めたことなのに、寂しくて寂しくてしんどかった。
たいたいはどうだっただろうか?
自分なりに思考錯誤して集団生活に慣れていったんだろう。
というより、そうしざるを得なかったといったほうがよいか。
言葉がしゃべれない子を知らない人のなかに放り込むということは、
親としてはそうとう思い切った決断だと、傍からみたら思うだろう。
決断するときに、「他人は何とでもいう」とか、「ライオンの子は・・」などいろいろ言われたが
たいたいはライオンではないから、なんともいえない。
このような一時的ないろいろな感情はならべたらきりがないほどあるが、
ただ、この入所に関しては、たいたいの将来を考えた上で目的があった。
男の子なので、お風呂とかトイレ、更衣などの問題。永遠に女親が付き合うことも困難。
少しでも日常生活を自立させなければいけない。
そして、自閉症児にとっては、施設のような毎日パターン化された生活リズムを送ることは
とても有意義であるということ。多分私の場合、自分の都合ですべてをふりまわしてしまいそうだから。
また、たいたいの場合兄弟がいないため、友達のなかで生活すること、集団生活が将来のために
すこしでもなるのでは。などなど、やや、強引にメリットをならべてみた感じではありますが。
2年経った今本当の心境は、本人でないとわからないが、客観的に見て言えることは、
・小学部の時より笑顔が増えたこと
・周囲の職員や子供たちに自分からアプローチしてること
・夜のおもらしがなくなったこと(これはありがたい!)
そして、土曜日の朝は「今日はママが迎えにくるぞ」という楽しみ?という1日のリズムだけでなく
1週間のリズムもパターン化したのではないか。
私はといえば、やはり週末とウイークデイという2相性の生活で、孤独な平日はちっとも孤独ではなく
いまでは快適になりつつある。まあ、これもたいたいと会う週末あってこそのウイークデイなのであろう。
土曜日の午前、成田に向かう。すごくわくわくするほどでもないが、なんとなく心地よい感じ。
たった14歳のたいたい。この2年で多くの体験し、多くの人に接することができた。
学園の園長をはじめ、たいたいの担当を2年してくれているHさんや職員の方々には本当に感謝です。
そして、ここの職員さんたちと出会えたことも、とてもうれしいこと。
これもひとえにたいたいのおかげ。
なにかにつけていつも言うけど、ママがこんなにいい出会いを体験できるのはたいたいあってこそ。