最後の発表会は太陽の役

保育園最終年の最大のイベント。発表会。
毎年、発表会はあるが、年々、高度な内容になっていく。
どんなことをやっていたかは覚えていないが、舞台にちゃんと立っていられるか。
走り出したり、大パニックになったりしないかだけが心配でいつも、ハラハラしていた記憶しかない。
さて、最終年ともなると、かなりストーリー性もあり長い劇であった。
ある日、保育士さんに「お母さん、たいちゃんの役ですが、太陽の役なんですけど、いいですか」
いいも、悪いも、きっと保育士さんが、たいたいの登場できる要素(せりふがない。短時間であるなどなど)を考慮して、考えたのだろう。。どんな登場の仕方かわからないけど、無論、反対する理由はない。
当日、さすが、みんな女優のように長いせりふを覚え、かわいい衣装をまとい、晴れ舞台のオンパレードである。
どんな、ストーリーだったかなんて、ほとんど覚えていない、というより、その場でも劇のストーリーなんて、全くわからなかった。いつ、我が子が登場するのか、待っている間、パニックになっていないかなど心配事はどんな行事でも同じである。劇の後半だったであろうか。舞台の背景の景色の中に大きな枠があり、そこから真っ赤な太陽に変身したたいたいがでてきた。何秒であっただろうか。「えらい、たいたい役目をはたしたぞ」
よく覚えていないが、たいたいのことをよく知っているクラスの父兄たちから、太陽登場のわずかな瞬間、歓声がわいた。終了後、お母さんたちから「たいちゃん、適役だったね」と。
複雑な心境であった。
そうだ、保育園での5年間、たいたいはみんなの太陽だったんだ。だって、たいたいがいることでクラスは団結したんだもんね。
その後の最後の歌(これもなんの歌だったか全くおぼえてませんが)、6歳ともなるとこんなにすばらしい合唱ができるのかやや、感動しながら、やはり我が子は相も変わらず、舞台の端っこでひとりへんな動きをしていたが(もちろん歌なんて歌っていない)その場を離れることなく、堂々と舞台に立っていた。
保育園の発表会なんて、子の成長を見て感動するものなのだろうが、それまでの練習とか、普段と違う雰囲気、そういうも中にたいたいがいるってこと自体、保育園あってこその成長があったと思う。
たいたい、保育園生活はどうでしたか??